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取引の自由化

外貨を取引する外国為替市場は、世界で最も巨大な市場だといっても過言ではありません。しかし、株式市場と比べると、個人投資家が簡単に参加できるマーケットだとは言えないでしょう。個人のお金と外為市場が全くの無関係ということではありません。海外へ行くときに外貨へ両替したり、輸入商品を買ったりという形で、間接的に少しは市場に影響を与えていました。しかし、個人がディーラーのように相場変動を見ながらキャピタルゲインを得ることは、不可能に近い状態でした。


かつて、外国為替市場は、国が認可していた外国為替公認銀行以外は原則禁止とされていました。対外決済や為銀経由の決済だけが可能だったということです。復興途上にあった日本の経済を、貿易や国際収支の観点から国がしっかり監視するという狙いがあったそうです。これは、通称「為銀主義」と呼ばれます。


その後、法律が改正されて対外取引は原則自由となったものの、為銀主義は依然として残り決済できるのは認可された銀行だけでした。一方、欧米では対外取引の自由化が進み、為銀主義はグローバルな視点で見ると時代遅れともいえるものとなっていました。そして、日本でも金融改革が行われて、為銀主義は撤廃。個人や企業でも自由な外貨取引が可能になりました。


この自由化の一連の流れの中で生まれたのが「外国為替証拠金取引」です。非常に市場性が高く、一定の証拠金を担保にして、その何倍もの取引ができます。また、ほぼリアルタイムのレートで取引を行えるというのも、外国為替証拠金取引の特徴です。

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